私は数年来、中国の動きを探って来ました。自ら中華系外資企業に勤務する傍ら、中国による日本の郷村の破壊をつぶさに見てきました。結論から言えば、日本は中国に、経済的に破壊され始めています。安倍首相は、本年2月、「外国人の土地取得規制検討を表明」しましたが、私から見れば、遅きに失した感が否めません。離島や国防施設近辺の外国人による土地取得は、 国家安全保障に関わる重要な問題 だと安倍首相は強調しましたが、例えば北
海道ニセコを例に取るならば、中国外資の土地取得によって、国防上に限らない、新たな問題が浮上し始めています。日本の中央政界(売国政治家)と結びつきのある中国資本が、私達の見知らぬ水面下で跋扈する以上、問題の根を断ち切るのは難しいのです。自民党の二階俊博氏は、日本の「観光立国化」を謳っていますが、浅薄な思慮と、汚れた利権の吹聴に過ぎません。本稿では、ニセコで起きた事例を下に、中国の経済侵略のメカニズムを考察するとともに、二階俊博氏の主張を、完膚無きまでに論駁する予定です。
ニセコで起きている驚愕の事実
驚くべきことに、倶知安町{ニセコ)では、住民登録している外国人の数が、2019年現在、人口の12%まで膨らんでいます。この大半は、中国人です。今後も、更に中国人が増え続ける可能性が高いと見ていいでしょう。中国資本が土地やリゾート施設を取得するだけには留まらず、実際に中国人を送り込んで来ているのです。ニセコは観光地として成功したと言われていますが、実態は、全く違っています。外国人のインバウンド誘致に明け暮れたニセコは、確かに訪日外国人にとって魅力的な町に変貌したかも知れません。ですが、中国外資による中国人富裕層向けのビジネスモデルだったのです。外国資本によるリゾート開発に潜む危険性を敢えて詳述しますと、ニセコは観光地として経済的に何ら潤っては居ないのです。
中国人富裕層向けのホテルやコンドミニアムの需要が拡大した結果、ニセコの地価は急騰し、家賃の高騰(札幌よりもニセコの方が高い)や、 地価の上昇に伴う固定資産税の上昇 によって、ニセコ在来の日本人が非常に生活しにくい状況を作り出しているのです。
在来のニセコの経済は瀕死にあります。ニセコで中国系外資が利益を上げても、それは中国へと送られ、地元にはお金が降りて来ないからです。ましてや日本人の雇用が進んだ訳でも無く、冒頭で見たように、中国人が労働者として大量に流入する結果を招いているのです。
「観光立国」の裏に潜む闇
親中派、二階俊博氏の標榜する、「観光立国」の論旨は破綻しています。彼は各省庁に根回しして、4億人の中国人訪日ビザを可能とするよう働きかけました。いずれ中国全土にビザ発行を可能にして、「ビジット・ジャパン」を成功させたいと二階氏は目論んでいます。オーバーツーリズム(観光公害)という言葉が存在します。これは、観光地のキャパシティを凌駕する観光客の来訪によって、様々な軋轢や社会問題が発生することを指す言葉です。無際限に中国系外資を呼び込んだ為に、生粋の日本人による、従来の観光産業は破壊されていきました。
中国系外資は利潤を自国に送り、地方はその恩恵を受けないばかりか、日本の観光事業ですら、中国人観光客に過度に依存する結果を招いたためです。これが日本の国益に叶っているかどうか、少し考えれば分かる筈です。
「ユートピア南紀」の再生事業に関連して、二階氏は中国人業者に不当な斡旋を働いた経緯があります。傲岸不遜な二階氏は、日本の観光事業者に対して、恫喝めいた選挙協力を求めた過去を持ち合わせています。地方の過疎化に歩調を合わせるようにして、安易に中国人を呼び込むと、一体何が起きるのか。二階氏は全く考慮してないようです。
地方自治体での動き
中国へ傾斜する自治体がある一方で、町をあげて土地を護る運動も広がっています。加速する中国資本の土地買収に対し、NOを主張する自治体をも現れ始めました。2017年に、北海道の新得町が、老朽化施設の跡地である370haの用地を、2億円の費用を投じて中国資本の買収から護ったのです。新得町の浜田町長は、「第一次産業の土地は地元で管理することの必要性を強調し、今後も積極的に対応していきたい」と述べています。―訪日ラボより転載
国土保全もさることながら、間接的な中国の経済侵略にも私達は目を光らせておくべきです。中国人が土地を買収してリゾート開発し、利潤と雇用を独占して、中国人が大挙押しかける。そうした事態に対して、企業のみならず、日本人個人も、よく考えるべきです。
この記事のまとめ
観光事業を基に、私は中国の経済侵略を指摘しましたが、これは、「親中派」の矛盾を指摘したかったからです。これからも、北海道のみならず、富士山麓や新潟など、中国人の土地買収は進んでいくでしょう。既に、北海道は、静岡県の面積に匹敵する程の土地を中国資本に売り渡しています。中華系企業が乱立し、夥しい数の中国人がやって来る。私には、「北海道自治区」なる中共の野望が透けて見えるのです。
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