媚中派・二階俊博の思惑に反し、自民党の保守系グループ「日本の尊厳と国益を護る会」は、習近平の国賓来日に対して、異論を唱えています。加えて、中国による領海侵犯に対し、尖閣諸島での警戒を強固にして、早急に対処すべきと、安倍首相へ申し入れも行っています。概して、自民党は横幅が広すぎる。多様な意見を擁すること自体、問題はありませんが、意思決定のプロセスが不透明で、個々の意見が政策に正確に反映しているかどうか、定かでありません。二階は、先のコロナ禍に於いて、中国へ寄付金を募ることを提案しましたが、「日本の尊厳と国益を護る会」の反対に遭って頓挫しています。「日本の尊厳と国益を護る会」が主張するのは、先ず、皇統を安定させること。次に中国の脅威に対処すること。最後に、スパイ防止法を定めることなどです。「日本の尊厳と国益を護る会」の執行部幹事長である山田宏氏は、国際的な視野に富み、中国の人権弾圧や臓器売買に警鐘を鳴らしている点でも有名です。国会で質疑に立った山田宏氏は、中国に於けるオンデマンドでの臓器移植を問題視し、不法な臓器源の存在を糺しています。更に、国会の答弁に於いて、「新型コロナ肺炎」との呼称は誤解を招き、発症元が不確かになるために、敢えて「武漢肺炎」と呼ばせてもらうと、発言して憚らない。山田宏氏は、”真の国士”ですが、私は、まだまだ氏の活躍を普及させておきたい。昨年の外交防衛委員会に於ける、山田宏氏の質疑は見事でした。中国に於ける、臓器売買を追って来た私にとって、山田宏氏の発議は、頼もしい限りだったのです。中国と事を構えるに当たって、恐らく、最も健康的で機敏な反応を示すのは、二階俊博ではなく、「日本の尊厳と国益を護る会」だと私は考えています。別段、二階俊博と「日本の尊厳と国益を護る会」が敵対関係にある訳ではありません。然しながら、今般の武漢肺炎がもたらした世界の惨状に対し、全く無頓着な二階俊博と、「日本の尊厳と国益を護る会」の温度差は、歴然としています。二階には、”国難”が全く見えていない。このまま尖閣を放置すれば、日本の安全保障が大きく脅かされ、遂に、中国の実効支配を許してしまう。日本国の喫緊の課題は、尖閣を始めとする島嶼防衛であり、政治家は、正しく国民に啓蒙すべきです。媚中派を政府与党内、及び売国野党から一掃し、真の国士によって政界を再編する。それが私の願いであり、現在の国難を乗り越える、絶対に必要な条件だと考えています。本稿では、「日本の尊厳と国益を護る会」の山田宏氏に焦点を当てて、日本国がどうあるべきか、論考します。
二階俊博への掣肘勢力
真の国士を参集させた、「日本の尊厳と国益を護る会(The Conference to Japan’s Dignity and National Interest)」は、2019年6月12日に発足しています。とりわけ、先述の山田宏氏の経歴はユニークであり、かつて、自ら新党(日本創新党)を立ち上げたこともある、タフな政治家です。残念ながら日本創新党は議席を得られず、解党へと向かいましたが、”自主憲法論”を早くから唱え、日米同盟を基軸としつつ、集団的自衛権の行使を可能にすることを目指し、スパイ防止法の制定を急ぐべしと主張していたのです。これは、ほぼ、現在の「日本の尊厳と国益を護る会」の主張と合致しています。国を憂い、信念を捨てない山田宏氏は、国士・平沼赳夫と親交を持ち、杉並区長から政治活動をスタートさせて、遂に、安倍総理の肝煎りで、参議院議員として国政の壇に登ります。国際的センスに富み、優れた外交感覚を発揮する山田宏氏ですが、彼は国会での質疑応答の全文を、公式サイトで掲載しています。「私案・日本国憲法 前文」を掲げ、次世代の旗手とも言うべき山田宏氏は、「道を拓く」と胸を張る。国賊たる二階とは、対局の精神の持ち主が、山田宏氏（の政治理念）なのです。「日本の尊厳と国益を護る会」に関する動静は、殆ど公開されては居ませんが、山田宏氏の経歴を眺めていくと、その輪郭が大凡分かって来ます。私は、現在の日本に於いて、”真の愛国者”が居ることを頼もしく思っています。時代錯誤の二階俊博への掣肘勢力として、「日本の尊厳と国益を護る会」が力を発揮するのを私は期待します。
日本の名誉回復の為に
二階は、かつて、朴槿恵・前韓国大統領との会談で、「歴史問題」が依然として存在すると口裏を合わせ、現在に於いても、冷え切った日韓関係の打開には、日本側が「大人の対応」をすべきだと自論を展開しています。こうした発言や言動が、いかに日本の名誉を傷付ける行為か、当人は全く理解していません。平成24年2月の衆議院予算委員会で、質疑に立った山田宏氏は、所謂「慰安婦問題」には、歴史的根拠がなく、朝日新聞の捏造であり、「河野談話」が根拠薄弱であることを指摘しました。石原信雄・元官房副長官の参考人質疑で、韓国の虚構を論破し、河野談話が無効であることを確認したのです。昨今、韓国国内で慰安婦の問題は迷走を続け、遂に、その虚構が日本国民にも明瞭になって来ました。挺対協が日本から受け取った賠償金を使い込み、自分は「慰安婦ではなかった」と主張する人間が現れたのです。私は、以前から主張して来ましたが、いずれベトナム戦争での殺戮の責任を、韓国が断罪される日が近いと確信しています。慰安婦問題が、如何に日本人の心を傷付け、毀損してきたかを思えば、山田宏氏の国会質疑は、日本の名誉回復に大いに寄する言説であったと、再確認出来るのです。二階の唱える「大人の対応」とは、一体何を指すのか、私には、具体的には分かりません。二階は、歴史問題を再び掘り起こし、韓国に賠償金を払う積りだったのでしょうか。政治家の文言は、曖昧であって良い筈が無い。捏造された歴史によって、国益が大きく損なわれることを、日本国民は、痛切に知っています。
真の独立国家への道のり
日本の、真の独立国家への道のりに関し、山田宏氏は持論を持っています。彼は天皇陛下及び首相による靖国公式参拝を提唱し、皇統を守り、自主的な憲法を持つべきだと唱えています。詳細は割愛しますが、恐らく、山田宏氏の考えの中には、中国への警戒感が滲み出ている。彼は「唐」からの影響下から、皇室を護ると記しているからです。これは歴史的な造詣の深い、山田宏氏の独自の視点ですが、真の独立の為には、中国の影響力を排することが、喫緊であるとの認識を示しています。山田宏氏が、習近平の国賓来日に対して、断固反対する理由は以上の主張から明白です。中共がチベット人やウイグル族、法輪功や香港の自由主義者を弾圧・虐殺を続ける限り、天皇陛下に習近平を謁見させるのは、言語道断である。彼は、そう主張しているのです。翻って二階は、どうか？彼にはチベットやウイグルを始めとする、史上類を見ない悲劇に対し、寸分の痛ましさも感じていない。これは、もはや、人道・人権に対する無関心の極致だと言ってよい。二階には、血を流し、命を奪われた、無辜の人間の叫びが届かないのでしょうか。私には大いに疑問です。再び、習近平の国賓来日が取り沙汰されていますが、「日本の尊厳と国益を護る会」の歴々が動いて、阻止行動に打って出る筈です。日本の皇室が、野蛮な専制国家に利用されようとしている。日本の自存・独立の為には、習近平の国賓来日は、あってはならないのです。
この記事のまとめ
日本の政治家は汚染されている。私には、そうした先入観がありました。然しながら、山田宏氏を筆頭に、「日本の尊厳と国益を護る会」の活動を眺めていくと、私の考えが甘かったのが分かります。好き勝手に政権与党を掻き回す、二階の中国への傾斜ぶりは糾弾されるべきですが、真の愛国者が存在することに、私は一縷の望みを見出しています。
Comments