top of page
eggs-3216879_1920.jpg

LONESOMECAT

情報はすべてここに

​複雑な国際情勢をコンパクトにまとめることが出来ないか考えて、私はこのブログを書き始めました。今、世界で何が起きているか、一早く読者の皆さんと情報をシェアしていきたい。その思いから、記事を書くことにしたのです。

Magazines pile
ホーム: 概要
執筆者の写真Masaki Ogawa

チベットに於ける民族浄化の実態|焼身自殺と圧政の歴史に終止符を!

📷


 

チベットの70年史を紐解いてみると、受難と悲しみに満ちたものだと気付きます。今まさに圧政下に置かれたチベットを思うとき、いち早い苦渋からの解放と、恒久の平和が訪れることを私は願ってやみません。如何なる道理があっても、他国を蹂躙する権利は誰にもありません。チベットの人々が幸福に暮らせるその日まで、我々は深い関心を抱き続けるべきであり、直ちに圧政を終わらせなければなりません。近年の緊迫したチベット情勢の意味するもの、それを理解する鍵は、中国の保安費が国防費を遥かに上回っている事実です。被弾圧民族の騒擾や反乱を警戒する当局は、治安の維持に多額の資金を投入して現体制の温存に狂奔していますが、もはや中国当局の圧政は飽和状態にあると言っても過言ではありません。いずれ中国の強圧的な統治政策は破綻して、チベットをはじめとして新疆地区でのウイグル人などに対する暴政が暴露される日が必ず来ると、私は固く信じています。今回はチベットに於ける民族浄化の諸相を解説し、チベット人僧侶たちがなぜ焼身自殺に至ったか、そして現在チベット人社会が直面している現実を見ていきます。


国際指名手配とチベット弾圧の歴史


江沢民、李鵬らの共産党指導者は、スペインの裁判所の審理を経て、チベット人虐殺の当事者として、国際刑事警察機構に”人道に対する罪”を理由に国際指名手配を通告されています。2013年のことです。然しながら中国当局の猛反発を受けて、訴追を断念した経緯が報じられました。ICPOがどう判断するかは分かりませんが、近い例ではピノチェトの例もあります。いずれにせよ彼らは迂闊に国外へ出れば、逮捕される可能性があります。国際社会は、江沢民や李鵬らが虐殺者”だと知っているのです。


事の発端は2006年のナンパラ銃撃事件です。中国当局はチベット人の殺害は無かったと主張していますが、証拠となるビデオ映像が存在しています。


chinese soldiers shooting tibetan pilgrims at mount everest


https://www.youtube.com/watch?v=hXC5RxhZUYw


1950年から1976年の間のチベット人犠牲者の数は120万7387人ですが、チベット民族の総人口が約600万人ですので、5人に1人が犠牲になっています。


2011年スペイン最高裁は、チベットが被占領国家であることを認定しています。1949年、チベット侵攻の戦闘の指揮を執ったのは鄧小平です。70年近くも弾圧に耐えてきたチベット人の悲しみの深さを知るにつれ、私は胸が塞がる思いです。ただ、統計的な数字を眺めていても、何も生みません。この数字の意味するもの、それは”民族浄化”であり、ホロコーストだと知るべきです。


亡命政府のダライ・ラマに”祝福”を得たい。


ただそれだけの気持ちで越境しようとしたチベット人を狙撃したのがナンパラ銃撃事件の真相です。


指導者は国際手配され、70年の圧政の歴史の一端が見えてきましたが、次節では”焼身自殺”の意味するところを見ていきます。


信教の自由の侵害と焼身自殺による抗議


最近の5年間に、138名のチベット人が焼身自殺しています(Radio Free Asiaによる)。私はこの事実を、一般的な自殺とは区別して考えています。


「愛国再教育」共同委員会なる組織が縱橫にチベット社会に張り巡らされていて、政治批判を封じる監視装置として”分裂主義者”を取り締まっています。つまり中共は、密告奨励やデマ、脅迫などを通じてチベット人社会を操縦し、いずれ破壊しようという魂胆なのです。チベット人には言論や信教の自由は全くありません。


信教を社会的な紐帯とする国家では、禁教を強いることは民族的なIdentity(自己同一性)を否定することに繋がります。長期に渡ってIdentity Crysis(精神的危機)を経験させることによって”絶望感”を強いるのは、重罰的な拷問に等しいのです。チベットの人々から心の糧を奪うことは、極めて悪質な”精神的な暴力”と言い換えても同じなのです。


焼身自殺は病的な状態から惹き起こされるものではなく、極限の悲嘆と絶望へと追いやられた人間の”最後の抵抗”なのです。


中国共産党への抵抗の意思は示しつつも、焼身自殺には”暴力性”など皆無であるため、当局も取り締まりは出来ません。然しながら焼身自殺が横行しないよう、当局が配慮した形跡は皆無です。信教の自由はおろか、デモや集会、発言すら禁じられた社会で、人間は如何にして自己の尊厳と自由意志を保っていけるというのでしょうか。


自らガソリンを被って、自らに火を放つほどに追い詰められた人々を見ながら、弾圧者への抗議の意思を掲げない人間は圧政者と同類の人間です。今一度、チベットの人々が平和を大切にし、暴力によって抗ってはいない点を考慮して下さい。殺生はしない。それが仏教の教えです。世界でも比類がないほど穢れが無く、純粋で清いこころの持ち主であるチベットの人々に対して、当局が為した悪事は歴史に刻まれなければなりません。


かつてベトナム共和国のゴ・ディン・ジエム政権が仏教を弾圧した際に、一人の高僧ティック・クアン・ドックが”焼身自殺”を遂げました。ゴ・ディン・ジエムは仏教を危険視し、戒厳令をもって寺院を破壊したのです。この弾圧に対してティック・クアン・ドックが自らの死と引き換えに抗議の意思を示しました。ニクソンは反米Propagandaと一笑しましたが、同年にベトナム共和国では軍事クーデターが勃発してゴ・ディン・ジエムは殺害されました。確かにティック・クアン・ドックの焼身自殺が政権転覆の直接の契機では無かったにせよ、事態を固唾を飲んで見守っていた国際世論は大きく動いたのです。


然しながら現在のチベット僧侶の焼身自殺は様相が違っています。ティック・クアン・ドックの死は予告され、反権力の決意に満ちた強い精神から行われたものですが、今起きているチベット人僧侶の焼身自殺は、もっと悲劇的で痛ましい、絶望の淵から発せられているのです。


痛ましい焼身自殺の事情を理解した後は、中共の弾圧と捏造について焦点を当ててみます。


中国共産党による弾圧とテロリズムという虚構


中共も、かつてのように、国際世論を恐れて表立ってGenocide(虐殺)が出来ないことは理解しています。その分、チベット統制に対する強化が急ピッチで進行しているのです。直接、間接の如何を問わず、現在までに中共がチベットに対して行ってきた残虐な弾圧は枚挙に暇が無いほどですが、この記事では特に、核廃棄物投棄と、2008年のチベット騒乱について以下で検証します。


中国核国営公社は、チベット高原への核廃棄物処理施設の建設と核汚染物質の投棄を認めています。近年の報告では、核ミサイル基地の建設も明らかになっています。これらはチベット人側の合意など、全く無かった点に注意が必要です。1995年7月の新華社通信では、チベット自治州のココノール湖附近に核汚染物質は存在するが、環境被害は無いと主張しています。


チベットは中国の高レベル放射性廃棄物(HLW)の”ゴミ捨て場”にされていたのです。


こうした中国当局の傲慢と暴挙は、もはや”弾圧”の定義を跨ぎ越して、”殺戮”や”民族浄化”の呼び名が相応しいかと考えられます。


一方で2008年3月10日、遂に恐れていた事態が勃発します。チベットのラサ市で、暴徒と化したゲルク派のチベット仏教徒が武装して暴動を惹き起こし、漢族を相手とする大規模な騒乱に至ったのです。ダライ・ラマが認める通り、チベット青年会議(急進独立派)の暴走でした。


”暴力に対する暴力による報復”が表面化してきたことを憂慮したダライ・ラマ14世は、重大な懸念と遺憾の意を述べましたが、暴力に対する反対声明を発するのが精一杯でした。


チベット騒乱は、死者203人、負傷者1千人以上、5715人が拘束という悲劇的結末で、当局による事態の収拾が図られました。この暴動の意味するところは重大です。ダライ・ラマ14世の亡命政府による、教唆的なテロだと主張する中国当局の公式発表は”虚構”であって鵜呑みに出来ませんが、チベット現地では、もはやダライ・ラマの中道路線がほころび始め、急進活動家の台頭を許す結果を招来しているのです。”非暴力”による抵抗を唱導するダライ・ラマ14世は、”焼身自殺”の連続というジレンマに陥っているかのようです。


暴力を禁じたが故に、焼身自殺という極限の抵抗しか選択肢が無かったチベット人が、”一斉蜂起”する道を選択するとしたら、どんな悲劇が生まれるか想像を絶します。中国当局の主張する、”チベット人によるテロリズム”とした表現は噴飯物の虚構ですが、散発的なデモであれ、チベット人への過大な弾圧強化の口実を与えかねない、重大な要因と化すとも考えられます。


当局がチベット人をいかに扱ってきたか、そして”テロリストの烙印”を表明するに至った経緯をみましたが、次節では上下から侵食されるチベット社会について記します。


弾圧と懐柔策によって分裂するチベット社会


中共は、仏院の破壊を初めとして、僧侶の拘禁と拷問、思想改造を通じて棄教(還俗)させ、チベット仏教を根本から破壊しようとしています。失われていくチベット文化に対し、チベット人は国内外でCommunityを形成しつつありますが、中共は弾圧と懐柔の二面から”チベット文化”の破壊を続けています。


転生ラマ、ゲンドゥン・チューキ・ニマ (དགེ་འདུན་ཆོས་ཀྱི་ཉི་མ་)の失踪は中国当局によるものです。


転生ラマとは、分かりやすく言えば”転生霊童”すなわちパンチェン・ラマの後継者になる少年を指しています。中国当局から見れば、ニマ少年が転生者の地位に就けば、ダライ・ラマがチベットで宗教的主導力を保持し続ける意味を持ち、到底容認出来ないというわけです。中国当局はダライ・ラマに対抗して傀儡ラマを擁立し、牽制を図っています。チベット人の大半は傀儡の存在を認めておらず、ニマ少年をパンチェン・ラマだとしています。”分裂主義者”から守るために保護していると中共は発表していますが、恐らくニマ少年(当時6歳)は殺害されていると思われます。


傀儡ラマであるギェンツェン・ノルブ(ཆོས་ཀྱི་རྒྱལ་པོ་་)は胡錦濤と会見して恭順を示していますが、これは中国政府が仕組んだ茶番であり、政界ポストをノルブに約束すると同時にチベット仏教を上から懐柔し、統制しようという魂胆です。2012年のダンゴでの騒動など、下からの”突き上げ”に対しては強硬策を講じて弾圧し、傀儡ラマを創り出してチベット社会を分断する。ごく少数の親中派のチベット人には政府の予算を賂し、教化されない民衆には中国語を強制して母国語を禁じ、”毛沢東”の肖像を崇めよと強制する。これが現在の中共のやり方です。


この記事のまとめ


チベットの人の置かれた危機的な人権状況は今に始まったことではなく、70年もの時間に渡って継続してきたことでした。中国共産党は対日戦争の勝利者ではありません。彼らは欺瞞と虚偽をもって歴史で日本を責め立てていますが、実は中共こそがチベットを70年もの時間に渡って侵略支配し、蹂躙してきた”虐殺者”です。冒頭で見たビデオで、厳しい霊峰を踏破してダライ・ラマに会いに行くチベット人の姿を思いおこして下さい。チベットの人たちにとって、ダライ・ラマこそ崇敬の対象であり、たった一つの”希望”なのです。今回の記事のまとめとして、チベット人との邂逅をお聞かせ下さった揮毫家の加藤不譲氏に感謝の言葉を述べつつ、締め括りたいと思います。

閲覧数:194回0件のコメント

最新記事

すべて表示

ウクライナに於ける生物兵器研究所

ウクライナには、米国国防総省から資金提供を受けている米国の生物兵器基地研究所があります。ウクライナは人道に対する罪を隠しています。ロシアの侵攻が激化する中、キエフで書類を燃やすために奔走するウクライナ治安部隊の姿が見られます。侵攻が激化し、ロシア軍が近づく中、ウクライナ治安...

コメント


ホーム: Blog2
ホーム: 配信登録
bottom of page